《リバーベンドの遺産(Ⅰ)》
夫を亡くしたリリーが故郷リバーベンドに帰って七ヶ月。彼女は、高校生のころ、惹かれながら恐れのようなものを感じて遠くから眺めていたクラスメート、アーロンと再会した。そくでなしの私生児という烙印を押されていた一匹狼アーロンが、今は母校のバスケットボール部の監督になっている。しかし彼がリリーを見つめる目の、言いようのない複雑な表情は、高校時代のままだった。恐れのような感覚が、実は彼への愛だと気づいたとき、彼女はアーロンの口から信じられない話を聞かされる。アーロンの母親はいまだに決して父親の名を明かさないが、リリーの父が自分の父親だと確信する根拠があるという。彼は腹違いの妹に強く惹かれる自分を、責め続けてきたのだった。
#並~並下程度/表紙に少し傷あり。小口ヤケあり。(強)
#150g