《バロン家の受難(12)》
バロン家の令嬢マリアは恋人のスティーヴンに妊娠を知らせぬまま、地元ボストンを飛び出し、遠い地に身を隠した。彼はバロン家と長年憎しみ合うコンティ家の息子―恋愛はおろか結婚となれば、両家が許すはずがない。いずれ居場所を突き止められるのは時間の問題だったが、子供を一人で育てるつもりであることを、どうやって彼に伝えたらいいのか、マリアは悩み続けていた。そんなある日、彼女が買い物から帰ってくると、滞在先の家の居間からスティーヴンの声が聞こえてきた。とうとう発見された!どこかに逃げることもできず、彼女は着ていたコートでおなかを隠し、彼の前に進み出た…。
#並~並下程度/表紙に少し汚れ・傷あり。少し小口ヤケあり。
#90g