平凡でこれといった取り柄もないヴァージニア・ホワイトは、今まさに結婚しようとしていた。夫となるのはコール・マッカラム。街の歴史に名を残すプレイボーイだ。もちろん、二人の結婚は便宜的なものでしかない。コールは亡き祖母の遺産を相続するため、報酬と引きかえに6ヶ月だけ妻でいてくれる女性を必要としていた。すべての角度から状況を分析したつもりだったが、ヴァージニアは一つ大きな誤解をしていた。それに気づいたのは、愛や思いやりとは無縁の結婚式が終わった夜、結婚したばかりの夫とホテルの一室で二人きりになったときのことだ。「約束する。最高の気分にさせてあげるよ・・・」迫ってくるコールに仰天し、彼女はじりじりと後ずさりした。
#並下程度/表紙に傷あり。裏表紙に傷あり。小口ヤケあり。(強)ページヤケあり。
#110g