ボニー・ハドソンの夫ゲーリーは、ベトナム戦争に反対した反戦活動家として知られていた。学生時代から彼の思想に共鳴したボニーは、同志として行動をともにし、妻として彼を支えていた。だが、十二年前、ゲーリーは講演旅行先で急死した。彼の活動に激しく反対する人たちの車にひかれて…。ボニーは、残された一人息子のシェーンを、小学校の教師をしながら、懸命に育ててきた。彼女にとってゲーリーは、いまも愛する夫であるとともに、神聖な英雄でもある。だから町で、ベトナム戦争の記念碑を立てる話が持ち上がった時、彼女はまっさきに反対を表明した。ところが、シェーンがヒッチハイクをしたのがきっかけで、ボニーは、記念碑建設の提案者、ポール・トリメインと、直接顔を合わせるはめになった。反戦活動家の妻だったボニーと、ベトナム帰還兵のポール。ふたりの間の隔たりは、埋めようもないものなのだが…。
#並~並下程度/表紙に擦れ傷あり。小口ヤケあり。紙の変色あり。
#140g