◆恋人もいないのに
フェニア・マッシーは勤め先の託児所で途方に暮れていた。7時を過ぎたというのに、ルーシーの迎えがこないのだ。ほどなく一台の車が車寄せに入ってきたが、玄関に立っていたのは30代半ばの見知らぬ男性だった。イェーガー・アーカートと名乗る一流企業の取締役で、交通事故に遇った弟夫婦の代わりに、姪を迎えに来たという。彼の身元を確認するすべのないフェニアは仕方なく、ルーシーと一緒にイェーガーのペントハウスに行った。「姪のために、今夜は泊まってくれるんだろう?」思いがけないイェーガーの言葉がきっかけで、男性に臆病で純真な女性と恋多き独身主義者が、ひとつ屋根の下で生活することに・・・。
#並下程度/表紙に傷あり。小口ヤケあり。(強)ページヤケ・シミあり。
#90g