機械工場経営者の娘であるヴィヴィアンは、裕福な男性との婚約が決まった。彼女の家族があと数ポンドの借金で債務者監獄に入れられてしまうという瀬戸際のことだった。財政難のことは秘密にしたまま、結婚に漕ぎ着けなければならない。婚約を破棄されないよう、実際の彼女とは正反対の完璧で上品な女性に、なんとしてもなるのだ。しかし、大切なおばが脅迫されていることを知った彼女は、彼とともにいるところを見られれば身の破滅にもなりかねないと知りながらも、放蕩者として名高いダシール卿を頼って―。
#並~並下程度/表紙カバーに少し傷あり。
#220g