二十歳になっても社交の場になじめない内気な貴族令嬢ペルセフォネ。 ある日、自宅の敷地の丘で馬に乗る見知らぬ長髪の男にでくわした。 顔は髭で覆われ、片眼には黒い眼帯。まさか……海賊? 逃げだしたペルセフォネを、男は強靱な腕でやすやすと捕まえ、 渓谷の奧の塔に閉じ込めた。ああ、きっと私に何かするつもりなんだわ! ところがハデス卿と名乗ったその男は、高い教養を持ちあわせた優雅な物腰の実に魅力的な人物だった。あなたは本当に悪党なの? 数週間後、ペルセフォネはひそかに解放され、自宅へと戻された。 やがて訪れた社交シーズン。舞踏会に出たペルセフォネは紹介された侯爵の顔を見て絶句する。ハデス卿! あなたがなぜここに?
#並下程度/表紙に傷あり。裏表紙に折れ線あり。小口ヤケあり。(強)
#130g