《地中海で恋して(5)》
売れないシンガーのイジーは、姉の婚約披露パーティで、王室が用意したバンドの隙をついてステージに立った。ある大規模コンサートの総責任者であるプリンス・マッテオに、是が非でも私の歌を聴いてもらって印象づけなければ。だがピンヒールにスパンコールをちりばめたドレスを着たイジーは、歌の途中でマッテオにステージから引きずり下ろされてしまう。ああ、でも、やっと王子と二人きりになれた。この機会を生かすのよ。イジーは懸命にアピールをするが、マッテオはただ冷たく告げた。「王室の顔に泥を塗った君を会場に戻すわけにはいかない」そう言って連れていかれたのは、マッテオの邸宅だった。
#並下程度/表紙に傷あり。小口ヤケあり。(強)
#90g