折しも、父の牧場は正体不明の盗賊たちにくり返し襲われていた。恋人を失い、傷心の日々をおくるサマンサは、気晴らしに遠乗りに出かける。と、その時を待っていたかのように、突如サマンサの前に現われた盗賊たちは、抵抗する彼女を、かれらのアジトに掠奪していく。そのボスは何とハンクであった。恋人の秘密を暴き、彼女をあざわらうように強引に奪った男、いつか必ず復讐をと誓った憎いかれに、今は人質という屈辱の身で再会するとは―。恐怖にふるえるサマンサに、しかしハンクは、なぜか優しく、いつしか彼女の憎しみも揺らぎはじめるのだが。
#並下程度/表紙に少し読み折れ・汚れ・傷あり。裏表紙に汚れ・傷あり。小口ヤケ・シミあり。
#160g