二年前に別居した妻、ケンドラの突然の訃報。ダンは今、無力感にさいなまれていた。ずっとケンドラだけを愛しつづけた。だから何度もやり直そうと頼んだ。しかし彼女は、その願いを拒んだまま逝ってしまった。誰か教えてほしい。愛する以外、僕に何ができたのか。墓参りをすませたダンは、思い出の地へと車を走らせた。途中、ふと目の端をかすめた人影。ハイウェイ沿いに立っているのは―ケンドラ?ばかな!妻は死んだはずだ。でも間違いない。真夜中を思わせる黒髪。シルクのような肌。これは悲しみが見せた幻なのか。思わず車のドアを開けたダンに、彼女は言った。ケンドラから伝言を頼まれたのだと・・・。
#並~並下程度/表紙カバーに少し傷あり。
#130g