ハリケーンの被害から復興が著しい南部の街、ニューオリンズ。フレンチクオーターにある名門ホテルで働くジュリーは、数日前から、新任の警備主任マックのことが気になっていた。元モデルのジュリーは、男なら誰もが振り返る容姿の持ち主だが、マックが向けてくるまなざしはそんな憧れに満ちたものではなかった。あれはそう、まるでわたしを見張っているような保護者みたいな視線。新年の十二夜のパーティを控え、ただでさえ忙しいのに、彼はことあるごとによけいな世話をやいてくる。何かわけでもあるの?だが間近の準備で頭がいっぱいの彼女には、それ以上考えられない。ところが、やっと迎えたパーティの夜、街は突然の停電に見舞われ、招待客であふれる会場は深い闇に閉ざされてしまう。
#並~並下程度/表紙に傷あり。一部小口ヤケあり。
#120g