◆聖夜の誓い
サー・レイフ・ブラクトンは愛馬とともに吹雪のなかをさまよっていた。やっと目にした館の門をたたいて一夜の宿を乞うが、美しいけれど氷のように冷たい女主人、レディ・キャサリン・デュモンドはかたくなに断る。なんとか頼みこみ、厩舎へ泊まることになった彼は、女主人と親しくなろうと心を決める。
◆谷に響くキャロル
一八七〇年のクリスマス、ウェールズの谷にキティ・モードが帰ってきた。幼いころから彼女に憧れていたガレスは、再会したその夜、寝室に忍び込んで熱い思いを打ち明けた。彼女もガレスのことはずっと好きだった。だからこそキスも受け入れた。しかし彼女には彼を愛することができない大きな理由があった。
◆十二日目の夜に
ジゼルにとって、結婚とは人生の終わりを意味していた。それなのに伯父が勝手に彼女の夫を決め、クリスマスに城へ招待すると言ってきた。彼の名はマイルズ・バクストン。家柄も見た目も申し分のない男性だ。マイルズは傲慢な自信家で、ジゼルと結婚するものとすっかり決めつけていたのだが…。
#並下程度/表紙に傷あり。小口ヤケあり。(強)ページヤケあり。
#130g